<酒井俊作記者の旬なハナシ!>

 阪神は今季、広島と10ゲーム差をつけられての2位に終わり、力の差を見せつけられました。そこでセ・リーグを連覇した広島の日南キャンプと日本一に輝いたソフトバンクの宮崎キャンプに潜入。両チームはなぜ、生え抜き中心の強いチームを作れたのか、その秘密に「旬なハナシ!」の特別バージョンとして4回連載で迫ります。第1回は、広島の打者編で、名づけて「地獄の11カ所巡り」。名物メニューが強力打線を生みました。


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 6年前まで広島担当だった頃と隔世の感だった。11月上旬、久しぶりに宮崎・日南市の天福球場に着くなり、スタッフから「何しに来たん?」とはやし立てられた。こちらは長く阪神を追う身だ。ミッションはただ1つ。なぜカープは強いのか、その秘密に迫ること。グラウンドで衝撃の光景を見た。

 キャンプ初日、7日の昼下がり。選手が一斉にバットを振り込んでいる。1、2、3…。何と、11カ所。打撃ケージ横に立って順番を待つ選手はいない。実に2時間10分、ノンストップで振り続け、打球音は鳴りやまない。広島名物のスペシャルメニューだった。まずはざっと並べてみよう。

 〈1〉打撃投手フリー打撃 今秋は野手も登板。予測できない球筋打ち

 〈2〉ストレートマシン打撃 直球を確実に打ち返す

 〈3〉カーブマシン打撃 変化球を確実に打ち返す

 〈4〉ロングティー打撃 全身を大きく強く使わないと遠くに飛ばぬ

 〈5〉ノック打ち 

 〈6〉連続ティー打撃 下半身強化の鬼メニュー。緒方監督のトスは丸も恐怖

 〈7〉スタンドティー打撃 スイング軌道を意識しやすい

 〈8〉クローズスタンスノーステップティー打撃

 〈9〉オープンスタンスノーステップティー打撃

 〈10〉バントマシン打撃

 〈11〉超高速マシン打撃

 しかも、この練習をキャンプ期間中、連日のように行うという。東出輝裕打撃コーチは言う。「とにかく待つ時間がないようにしています。手を替え、品を替えて」。採り入れて3度目の秋になる。15年、打撃担当の石井琢朗(現ヤクルト打撃コーチ)と東出、迎祐一郎の3コーチが打撃の最重要テーマを話し合った。

 東出 打撃はフォームを追い求めがちですが、僕らはバットコントロールです。「どこでもバットが出る体勢が一番大事」だと。そこは3人とも一致した。どこでもバットが出る体勢ができると、不調も短い。フォームに固執するのもよくない。

 思わず膝を打った。阪神は今季、広島に10勝14敗1分け。なぜ、どんなコースでも鋭くはじき返せるのか不思議だった。崩されても強く打てる-。11カ所打撃の真髄だ。しかも、すべての打席で目的が違うし、没頭させる仕掛けも周到だ。

 〈5〉ノック打ち 内外野にポケットネットを置き、内野には白線で円も描く。

 東出 バットコントロールが目的です。自分の打ちたいところにヘッドを持っていかないといけない。打撃の修正で、ノックする選手も多い。それに「的」を作ってゲーム性があると、みんな夢中になって勝手に数をこなすんですよね。

 〈8〉クローズスタンス〈9〉オープンスタンスでのノーステップティー打撃

 東出 (クローズスタンスは)内角高め設定で(オープンスタンスは)外角高め設定。球を上から「フタ」するようにとにかく、しっかりバットを振ること。

 〈10〉バントマシン打撃

 広島のバント練習はシーズン中からちょっと変わっている。マシンを台の上に置いて通常よりも高い位置から球が飛び出してくる。キャンプでも同様だった。

 東出 背の高い選手がいるでしょう。阪神メッセンジャーや巨人マイコラスとか…。背が高いほうがバントも難しいし、あくまで意識づけです。チームとしての準備、意識づけですね。

 〈11〉超高速マシン打撃 選手は超高速球に振り遅れた空振りやファウルになる。無理に打ちに行ってない。

 東出 「速い球に負けないように」と思いがちですが、逆です。負けていい。そうすると、力まず、ヘッドが走り、とらえられる。

 東出には現役時代の実感がある。05年7月17日阪神戦で、安藤優也の直球をとらえて本塁打。小兵の意外な一撃を「真っすぐはファウルでいいと思っていた。そしたら、入った。力がないから、力で対抗しても無理」と振り返った。そこには「ファウル=打ち損じ」というマイナスイメージはない。その思いを強くしたのは、一流選手の思考だ。巨人阿部慎之助や中日でも活躍した井端弘和(現巨人内野守備走塁コーチ)に言われたことがあった。

 「ファウルを打つ練習をしろ」

 東出の述懐を続ける。阿部が打撃練習中、体の真横のネットにファウルを打つ光景も見たことがあるという。「ファウルでもいい、となると、ヘッドを立ててしっかり振れるものです。『打て』と言うと、後ろの肩が前に突っ込んだり、形が崩れてしまう」。広島の若手は三塁側の通称「鳥かご」で無理に当てようとしていなかった。「超高速マシンは食らいついて打つもの」。そんな固定概念を吹き飛ばす姿があった。

 質量ともにボリュームたっぷりの練習だ。3年目の野間峻祥は午前中だけで1000スイングを超えたこともあると聞いた。緒方孝市監督は目玉メニュー誕生の経緯をこう明かす。

 緒方 打撃コーチを1年やり(15年の)監督1年目も結果が出なかった。得点力不足が響いてAクラスに入れなかった。一番感じたのは、もう1回、原点に戻って「振る力を選手につけてもらおう」と。まず、限られた時間のなかで、とにかく待つ時間をなくそうというので、やっとったんよね。いかに飽きさせず、いろんな種目に変化を与えながら、振る力をつけるのが目標だった。それを積み重ねていけば、振る力はどんどんついてくる。でも、目的が振る力になったらダメ。あくまで通過点。その先に自分の打撃スタイルを確立させないといけない。

 赤ヘル打線は1日にしてならず。今季の736得点は12球団最多。興味深いことを言ったのは迎だ。「年々、力強くなっているのが分かるのは、打った瞬間の音。悪く言えば『ボコッ』だったのが、乾いた音になっている」。最強打線の力の源泉を見た。(敬称略)

引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171122-00059071-nksports-base
名無しさん : 2017/11/22 14:11:44
東出コーチ迎コーチ。最初はちょっと不安でしたが今ではこの2人でなければ不安です。タクローコーチが抜けた時、2人で大丈夫かって意見もありましたが、変に新しい風をいれるより2人のままの方がいいと思います。
名無しさん : 2017/11/22 19:36:42
投手陣と石原のバントの練習頼むわ
名無しさん : 2017/11/22 14:53:48
確かに打撃フォームも大切だが、来た球を打て無ければ意味が無いと思う

崩されても強い打球を飛ばせる能力と、ミスショットを怖がらずバットを振る勇気が

効果的な安打や長打に進塁打や犠飛を生むのだと思う。
名無しさん : 2017/11/22 16:35:11
中々凄い練習。
石井コーチがいなくなり心配していましたが、東出コーチが予想以上にしっかりされているので安心しました。
名無しさん : 2017/11/22 15:49:31
宮崎のホークスファンですが広島のキャンプ地の日南は宮崎市内から1時間半は離れているので野球漬けの日々だろうなって心底思います。 巨人は2週間腰掛けで宮崎でやり後は沖縄旅行みたいな感じだから差は広がるばかりだと感じます。 ホークスのキャンプは暗くなるまで主力が練習しているから若手もやるしかない。キャンプ見学も面白いですね。
名無しさん : 2017/11/22 16:23:00
ホークスもそうなんですね、強いはずだ。

カープも丸や安部などの主力が
秋季キャンプでヘロヘロになるまでやってます。
若手が手を抜けるはずないですね。
名無しさん : 2017/11/22 18:57:14
練習は量より質とは近年よく言われるけど、量をこなさなければ何が質のいい練習なのか分からないわな。
名無しさん : 2017/11/22 16:27:45
打線は大丈夫。
ピッチャーはジョンソン完全復活+若手2人+ジャクソン残留orナイスな外国人中継ぎ
課題が多い。
でも、ここが全て上手くいったら圧倒的に優勝すると思う。
カープファンは弱いときも強いときも恐がりなんです。
名無しさん : 2017/11/22 14:07:13
向こう5年は広島のAクラスは固い
名無しさん : 2017/11/22 15:31:09
フォームじゃなくてバットコントロールを追及するというのが他チームとは違うのかもな
名無しさん : 2017/11/22 14:51:23
絶対王者が1番練習するんだもん。5弱では相手にならないはずだよ。歴代最強と言われる打線はこうして進化していく。黄金時代はまだまだ続くね。
名無しさん : 2017/11/22 14:53:59
石井コーチの力量ばかりが称賛されてるが、おととしまでの粗かった打線が、去年からの繋ぐ打線に転換できたのは、緒方監督の方向付けもかなり大きいんだよ。
しかし今年もいったん序盤は阪神にやられたものの、結局最後はかなり大きく勝ち越した。
苦手を克服したと、あの甲子園での悪夢あたりでは、金本監督も喜んでた気がするな
名無しさん : 2017/11/22 14:24:17
それを実践できる選手も凄い
名無しさん : 2017/11/22 15:58:12
こういう記事を見るとファンとしては安心する反面、こんなに情報だだ漏れでいいんか?という不安も…(^_^;)
特にこういった、お金や個人能力以外の知的財産的な情報はもう少し他球団に内緒にしておいた方が良い気もする(笑)
まぁ、漏れたところでいきなり同じように出来るわけじゃないだろうけど。
名無しさん : 2017/11/22 16:33:14
できないよ、体と気持ちがついてこない。

一週間のミニキャンプだけとかじゃなく、
キャンプがはけても続けられるか、
それを何年も続けられるか、が大事。

そうやって10年も積み上げたのが丸や安部。
彼らはシーズン終わってすぐ、
秋季キャンプでとんでもない練習をこなしてる。
名無しさん : 2017/11/22 14:30:26
これはプロレベルの話や。高校生は真似せんほうがいい。まずは基本を身につけることや。
名無しさん : 2017/11/22 15:55:01
東出コーチ迎コーチ
ヨロシクお願いします
名無しさん : 2017/11/23 00:15:16
これ、コーチいなくても勝手に打てるようになる練習方法だよな。あとはスカウトがいい素材みつけてきて、このシステムに放り込むだけ。