広島カープブログ

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    前田智徳

    <3連覇思想>

    広島にリーグ3連覇をもたらし、新しく日刊スポーツ評論家に就任した緒方孝市氏(51)が「3連覇思想」と題して連載を執筆。2回目は緒方氏が好選手の“要素”について語ります。


       ◇   ◇   ◇

    すっかり日本の4番打者になった鈴木誠也、この日は二盗、三盗で走れるところを見せていた。監督時代、彼を注意したのは一度だけだと思う。その原因にもなるのだが、誠也のどこが人と違うと言って、その負けず嫌いぶりだ。打てないと異様に悔しがるのだ。

    その姿を見て自分の現役時代を思い出した。例えば阪神が「JFK」で優勝した05年。左腕ジェフ・ウイリアムスのスライダー、調子がいいときは空振りした後にそのまま腹にボコッと当たるんじゃないかと思うほどキレが良かった。

    そんな球を投げられ、三振すれば悔しいのは当然だ。同時に頭のどこかで「あの球は仕方ないだろう」と思う部分もあった。あのスライダーは誰も打てない。納得というよりも素直にそう思っていた。

    だが誠也は違う。相手がどんな好投手であっても勝負どころで打ち取られると荒れる。ベンチに戻ってくると鬼のような形相でバットを投げ、ヘルメットを投げ、揚げ句の果てに革手袋をびりびり引きちぎる。

    現役時代の同僚で言えば前田智徳氏(野球解説者)がそんな感じだった。彼がヘルメットを投げる場面はよくあった。だが誠也はそれ以上に荒れていた。

    あるタイミングで誠也を呼んだ。悔しくて荒れるのはいい。しかしベンチの中でやるとテレビカメラに抜かれる。誠也にあこがれている野球少年はそれを見てどう感じると思う? どういう印象を与えると思う? そんな話をした。誠也はすぐに理解、納得し、それからベンチの中で暴れることはなくなった。

    そこが誠也のすごさだと思う。あれほどの振る舞いをする闘争心と指摘をすぐに理解する知性が同居している。だからここまで存在感のある選手になったのではないかと思っている。

    大瀬良大地もそうだ。藤浪晋太郎に死球を食らったときに「いいよ、いいよ」と笑顔で応じたことがあった。若い人は「神対応」とか言っていたようだが、戦いの中でそれでは困る。

    監督室に呼んで「いい人はグラウンドの外でやってくれ」と言った。人柄のいい男だが、指摘の意味は分かってくれたと思うし、だからこそ今の立場があるのではと思う。

    監督、コーチの指導、考えを理解し、実行できればベストだ。しかし理解できるレベルに来ていない選手もいる。実績を残すには知性が必要だ。指導者もそういう部分を見ていく必要はあると考えている。(日刊スポーツ評論家)



    引用元 https://news.yahoo.co.jp/articles/82e61f6c5e86a1936be4a5b41157455ab0f3f45f

     日本のプロ野球では「代打の切り札」という言い方をよくする。チャンスで殊勲打を打つ代打専門の打者のことだ。かつては「代打一本」で世渡りをする選手がいたが、今は「代打の切り札」と言える選手はなかなか見当たらない。


     プロ野球に入った野手は、ほぼ例外なく「レギュラー」を目指している。最初から「代打」を目標にする選手はいない。たまたま「代打」で起用されてタイムリーヒットを打つことがあっても、選手は「代打でこれからも活躍しよう」とは考えない。「これをきっかけに、レギュラーの座をつかみ取ろう」と考える。

     つまり現代のプロ野球では「代打の切り札」の多くは「レギュラー途上にいる選手」だと言ってよいだろう。

     ここ3年、抜群の代打成績を残しているのは、阪神の中谷将大だ。2017年は20打数8安打、2018年は10打数5安打、2019年は13打数5安打。3年間通算で43打数18安打。打率.419と高打率だ。中谷は2017年、2018年各1本、2019年は2本とここ3年で代打本塁打を4本打っている。

     中谷は2017年の開幕時には代打起用が多かったが、たびたび殊勲打を打って、シーズン中盤からは外野の定位置を掴んで規定打席に到達。20本塁打61打点を打った。しかし、以後は再び控え野手となっている。代打での勝負強い活躍を虎党もレギュラーとして見たいと願っているはずだ。



    引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200520-00776916-fullcount-base

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     スポーツ報知は新聞休刊日の5月7日付け紙面でプロ野球12球団と近鉄、日本人メジャーの計14チームのベストオーダーを選出した。広島からの選出は、画像の通りとなった。

     1950年にセ・リーグに参入。地元ファンに愛され続けて70年。しかし、初期のメンバーで入るのは通算197勝の長谷川良平くらいだろう。“赤ヘル”のニックネームがついて強力となった1975年初優勝以降の選手がズラリ並ぶ。

     このオーダー表、通算2000安打越えの前田智徳、山本浩二、衣笠祥雄は、掲載された数字以上の存在感もあって外せない。

     だが、他のメンバーを個人的に変えてみる。「1番・遊撃」、1995年にトリプルスリー達成の野村謙二郎も捨てがたいが、33試合連続安打の高橋慶彦を推す。広島での通算打率でも野村を上まわり、461盗塁(野村は250)はダントツだ。ロッカーで裸になった時の筋肉も素晴らしかった(笑い)。ポカもあったが、あの颯爽としたプレーは忘れられない。

     中堅は絶対、山本浩二。右翼は緒方孝市は長いキャリアを誇るものの、ここは強肩強打のライトル、2年連続MVPの丸佳浩、そして、まだ652試合の出場で実績が少ないが、通算打率3割1分4厘を誇る現役の鈴木誠也の3人が候補。期待値を込め鈴木が入ると超豪華打線となる。

     金本知憲は在籍年数は多いが、試合数は阪神の方が多いためそちらに回し、DHにはしぶとい打撃を見せていた水谷実雄を入れる。捕手もベストナイン3度の達川光男(石原は1度)がいいのでは。なぜか80年代の黄金期のメンバーが多くなってしまうのも仕方ないのではと思う。二塁は、2度の首位打者もあって正田耕三で決まりか。

     広島投手陣は何と5人も野球殿堂入りしている。前記した長谷川以外にも北別府学、大野豊、外木場義郎、津田恒実(最後の2人の殿堂入りには私は異論があるが)。これに2年後には黒田博樹が殿堂に入るはず。誰が先発でもおかしくないが、津田と大野がブルペンに回れば盤石だ。(蛭間 豊章=ベースボール・アナリスト)

     【選出ルール】野手はポジションごとに当該球団の通算出場数、投手は勝利数を優先。複数球団に所属した選手は、出場数試合数が最も多い球団とした。画像のオーダー選出に筆者は関わっていない。


    引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200516-05120140-sph-base

     プロ野球で、数々の強打者育成に尽力した内田順三氏(前巨人巡回打撃コーチ)の教え子には、想像を超えて飛躍を遂げた選手たちがいる。その代表例である金本知憲氏と新井貴浩氏について、共通点を聞いた。

      ◇  ◇

     金本は東北福祉大から、91年ドラフト4位でカープに入団。三村敏之さんが2軍監督時代から目をかけ、1軍に抜てきすることになるが、入団時は線が細く、後に3割30本100打点をマークするなんて想像もできない選手だった。打撃は左中間に運ぶ技術はあったが、右肘や右肩が上がって脇が甘くなる欠点があり、内角のスピードボールへの対応が課題だった。

     上からたたく練習を繰り返して克服していったが、1軍で活躍するようになってもネクストサークルでは極端なダウンスイングで意識付けを行っていた。相手ベンチからその姿を見て、巨人の若手に伝えたこともある。

     1、2年目はファームの遠征メンバーから外れたこともある。当時、私は2軍打撃コーチだったが、「残留組は1日1000スイングをやるように」と伝えていた。1000スイングなんて、本当にやろうとしたら大変なこと。半信半疑で言ったつもりだったが、居残った川端(当時の2軍投手コーチ)によると、金本だけは本当にやっていたらしい。大学入学前に一浪した経験もあったからか、反骨心は相当なものだった。

     あの時代では珍しく、積極的に筋力トレーニングに励んだことも飛躍の一因となった。車でいうエンジンの排気量が増すことで、体力もつき、打球にも力強さが加わるようになった。金本の鍛え抜かれた肉体は球界でも有名で、あの長嶋さんも注目していたそう。オールスターの時には「金本の体を見てみたいから風呂に入る時に教えてくれ」と周囲に言っていたそうだ。

     金本同様、新井も努力のふた文字なくして語れない選手だろう。広島とパイプの太かった駒大から、98年ドラフト6位で入団。体は大きかったが、大学でも通算2本塁打。周囲も「何とかものになれば」というくらいの評価で、まさか名球会に入るほどの選手になるとは誰もが思わなかっただろう。

     守備も課題だらけ。駒大の先輩である大下ヘッドコーチが朝からずっとノックをガンガンやっていたが、「これだけやっているなら新井を試合で使うのも当然だろう」と周囲を納得させるほどの練習量だった。

     金本の背中を見て育った新井。これは江藤もそうだったが、彼らに共通するのは体が元気なこと。けがもしない。過酷な練習をしても、すぐ元気になる。多くの選手は辛抱するのが精いっぱいで顔に出るものだけど、彼らにはそうしたことが全くなかった。

     その後、広島・鈴木誠也の2軍時代に指導した経験があるが、彼を見ていると、金本や新井の姿に通ずるハートの強さがあった。いい意味で眼力の鋭さがあり、なにくそ精神でこちらにぶつかってきていた。会うたびに、体もどんどん大きくなっている。技術だけではない、ハートや体の強さ。若手が育つカープの土壌には、こうした伝統がしっかり根付いている。


    引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200512-00000107-dal-base

     逸材ぞろいのプロ野球界。毎年多くの選手が入団してくるが、その中でも突出した才能を持つ男たちがいる。巨人や広島で打撃コーチなどを務め、名伯楽と呼ばれた内田順三氏(前巨人巡回打撃コーチ)に、出会いから衝撃を受けた3選手を挙げてもらった。

     ◇ ◇

     カープでは前田智徳だろう。89年、熊本工からドラフト4位で入ってきたが、走力、肩もあって守備はすぐ使える印象だった。

     そして、打撃もスイングがシンプルで軸がぶれない。何より際立っていたのが、インサイドのさばき方だった。高卒の選手は金属から木製になり、まずインコースの球に対して壁に当たることが多い。ファウルになるか、詰まるか、手のしびれを恐れてバットが出ないかの3パターン。しかし、前田はインサイドからバットを出すことができ、「詰まる」と思ったら重心を捕手方向に移してライト方向へヒットにしてしまう。当時、山本浩二監督がファームの練習を見に来て「ウッチー、こいつはすげえぞ」と言っていたことを覚えている。

     カープでは鈴木誠也もモノが違った。東京の二松学舎からドラフト2位で入ってきたが、スカウトの評価は高く、巨人やソフトバンクも欲しがっていたと聞いた。半端じゃなかったのは肩。シートノックでは、スピンのかかった送球が地面すれすれで伸びていく。まだ荒削りで暴投することもあったが、確かに素材は別格だった。

     鈴木は、大谷や藤浪と同世代。カープのドラフト1位も龍谷大平安で甲子園に出た高橋大樹だった。鈴木は甲子園にも出ていなかった分、反骨心もあり、負けん気も強かった。見逃し三振なんてすれば、試合後に黙々とバットを振る。いい意味で他人の言うことに流されることはなかったし、芯のある性格もここまで大成した一因だろう。

     巨人で真っ先に思い浮かぶのは高橋由伸。彼に関しては鳴り物入りのドラフト1位で入ってきて、素材がいいのは分かっていた。1年目から余裕があり、送球ひとつ見ても相手の取りやすい完璧なワンバウンドを投げる。当時チームにいた清原や松井の打撃を見て、「松井さんや清原さんに飛距離ではかなわない。僕はイメージチェンジして広角に打ち分けます」とさらりと言っていた。

     天才的な打撃に関しては、タイミングの取り方が抜群だった。彼は上段でバットを構え、一度肩のあたりにグリップを落とす。そして、王さんのように右足を高く上げ、一本足に近い形でタイミングを取るのだが、軸がまったくぶれない。その強さを生むために、キャンプではまた割りをしたままのティー打撃を積極的にやって内転筋を強化していた。甘いマスクで表向きはさわやかなイメージがあるが、陰では泥くさく練習する男だった。

     超一流には超一流たるゆえんがあるが、3選手に共通していたのは走攻守3拍子がそろっていたこと。そして常に手を抜かず、こちらが話しかけにくいほど集中力を持って練習に打ち込んでいた姿だ。指導者として37年、数多くの選手を見てきたが、この3人のルーキー時代は特に印象に残っている。



    引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200420-00000119-dal-base

     広島テレビでは「みんなでがんばろう!カーププレイバック中継」と題し、5月の週末にこれまで同局が中継した中からよりすぐりの試合を放送する。


      【放送予定】

     ◆5月2日 19年5月15日・ヤクルト戦(7点差大逆転・鈴木誠サヨナラ弾)

     ◆同9日 19年7月19日・巨人戦(5点差逆転、会沢決勝弾)

     ◆同16日 15年3月29日・ヤクルト戦(黒田博樹氏が凱旋登板勝利)

     ◆同17日 13年10月3日・中日戦(前田智徳氏の引退試合)

     ◆同23日 19年3月29日・巨人戦(開幕戦で大瀬良が丸から4連続奪三振)

     ※各日とも13時55分から放送。23日の試合は変更の可能性あり。



    引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200429-00000067-dal-base

     Full-Countでは選手や文化人、タレントら野球を心から愛し、一日でも早く蔓延する新型コロナウイルス感染の事態の収束を願う方々を取材。野球愛、原点の思い出をファンの皆さんと共感してもらう企画をスタート。題して「私が野球を好きになった日」――。第7回は埼玉西武ライオンズレディースでプレーする侍ジャパン女子代表主将を務めた出口彩香内野手の思い出を紹介する。


     過去3度の女子野球ワールドカップに出場し、侍ジャパン女子の6連覇に大きく貢献している出口選手。主に遊撃手を務め、そのリーダーシップでチームをまとめてきた。今年からは埼玉西武が支援する女子クラブチーム「埼玉西武ライオンズ・レディース」で本格活動する予定だったが、彼女たちも制限されている中での活動となっている。背中で引っ張るリーダーに大きな影響を与えたのは元広島の天才打者・前田智徳外野手だった。

     出口さんは神奈川・茅ヶ崎出身。兄の影響で野球をはじめ、野球の名門、熊本工出身の父によく連れられて横浜スタジアムへ足を運んでいた。

     観戦していたのは主に父が大好きだった広島の試合。レフトスタンドで見た野球に没頭した。小学3年生くらいの時だった。

    「父が同じ高校出身の前田智徳さん(現・野球解説者)の大ファンで、試合は基本的に広島カープ戦。スクワット応援もやってましたよ。『かっとばせー! 前田!!』ってやっていました。一生懸命に応援していたら、『今日、何か買ってあげるから』という言葉につられていました」

     選手たちが手を振ってくれることがうれしくて、何気ないファンサービスにどんどん心を奪われていった。野球が大好きになり、自分でもプレーしながら魅力に取りつかれていった。ただプロ野球選手を近くで見るようになると、体の大きさに驚くようになっている自分がいた。

    「この人たちすごいなという感情になってきました。何がというならば、プレーもそうですし、体が大きくて……。プロ野球選手って『こんなに大きいんだ!』と思っていました」

     当時のカープの選手の体の大きさに驚いていた。はじめから前田選手のすごさを知っていたわけではない。野球をわかりはじめてから、YouTubeなどで動画を見たりしていて「私が応援していた人、凄い人だったんだなって思いました」と後からその偉大さに気が付いたという。カープ時代にベストナイン4度、高度な打撃技術は「天才」と呼ばれ、アキレス腱断裂などの怪我とも戦った男の背中は、永遠に忘れることはない。



    引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200429-00761592-fullcount-base

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    <深掘り。>

    #開幕を待つファンへ。日刊スポーツ評論家の宮本慎也氏(49)と上原浩治氏(44)のぶっちゃけトーク第3弾のテーマは「DH(指名打者)制」。セ・リーグも、パ・リーグのようにDH制を採用すべきなのか、現状のままがよいのか。毎回恒例、ベテラン遊軍の小島信行記者が加わり、白熱したクロストークが繰り広げられました。

       ◇   ◇   ◇

    小島記者 前回(4月1日付紙面)は今季からメジャーで採用される「ワンポイント禁止」や高校野球の「球数制限」について話しました。やはりテーマを絞るといいですね。今回は「DH制」について論じてもらってよろしいでしょうか。

    宮本 いいけど、ウエ(上原の愛称)は「DH制」についてどう思っているの? 俺は賛成なんだけど。

    上原 ボクも賛成派ですよ。2人とも同じじゃ、盛り上がらないんじゃないですか。

    小島 では、こちらでDH派の反対意見を考えますから、容赦なく反論してください。

    宮本 この人はへ理屈が多いタイプだから手ごわそうだな。

    上原 世の中の文句を言わせたら一流だもんね。

    小島 2人に言われたくありませんが…。それでは、始めましょう! 賛成の一番の理由は?

    宮本 野球はDH制の方が面白い。ピッチャーに打順が回るイニングは点が入りそうな気がしないでしょ。特に序盤なんて代打は出さないし。

    小島 結果はともかく、めったに見られない投手の打席に興味があるファンもいるんじゃないですか?

    上原 いるのかもしれないけど、ピッチャーの打撃はメインじゃない。(年俸の)査定だって、バッティングはピッチャーの評価にはつながらないでしょ。

    宮本 おっ、さすがウエ。いきなりお金の話を入れてきたな(ニヤニヤ)。

    上原 やめてくださいよ。敵は僕じゃないでしょ。

    小島 仲間割れは大歓迎です(笑い)。確かに投手の打撃はお金を払って見せるようなものではないかもしれません。ただ、言葉は悪いですが“パフォーマンス”として価値がある。例えば、高校時代にスラッガーだった投手がプロでどういう打撃をするか、とか。東海大仰星(現東海大大阪仰星)時代、「強肩・貧打」の外野手だった上原さんの打撃は見ないでもいいですけど(ニヤニヤ)。

    上原 失礼な(笑い)。でも確かにバッティングのいい投手の打席は、見ていても楽しいとこがある。

    宮本 おいおい、まだ始まったばかりなのに寝返るなよ(笑い)。確かにそれはあるかもしれないけど、DHで打席に立つのは打撃のスペシャリスト。そういう選手の打撃は、いくら投手で打撃がよくても比べものにならない。投手は打撃練習もそれほどしないしね。プロはお金を払っているファンに見てもらうために、しっかり練習するんですよ。試合展開次第だけど、投手は打席に立っても打つ気がない状況がある。野手なら、どんな時でも打ちにいく。スポーツの醍醐味(だいごみ)は真剣勝負ですよ。

    小島 昔、大量リードの終盤の打席でやる気満々で打ちにいった投手が相手ベンチからやじられて、目を真っ赤にしたことがありましたよね。当時、話題にもなりました。ああいうドラマはなくなっちゃう。

    宮本 ヤクルト-巨人戦ですよね。覚えてます。後から振り返ってみると面白いけど、そんなドラマは基本的になくていいんですよ。めったにないし。

    上原 それに投手に投げるのは嫌だった。抑えて当たり前で、四球なんて出そうもんなら、めちゃくちゃ怒られる。プロ2年目ぐらいかなぁ。勝負に関係ない場面で自分が打席に入ったら、キャッチャーに空振りします、って言ってた。

    宮本 ハハハ、でもよくあるよな。間違ってもぶつからないように、ホームベースから遠いところに立っているだけとか。

    小島 それでストライクが入らなくなる投手もいます。そこも面白いとこですよ。

    宮本 そんなのを面白がるのは、性格が悪い証拠でしょう(笑い)。確かに、打席で一生懸命やる投手は好感が持てるし、何とかしてやろうって気持ちになる。でも、それは味方の投手の場合だなぁ。敵だと嫌。確かに、そういう面白さは認めるけど、本質的な面白さとは違う。例えば9番DHで、7番が出塁すれば8番が送って得点圏で野手との勝負になる。同じ状況で9番投手だと(8番が)送らないことが多い。得点圏に走者を背負って勝負っていうのが、一番の面白さじゃないかな。

    上原 DHなら、投手も打席が回ってきての交代がない。マウンドを降りる時は、打たれたり、球数がいってたりする時。点差が開いた時なんかに交代することはあるけど、基本的に投手としての能力が、交代の判断基準になる。終盤に1点負けてたりしても、代打での交代はない。ファンの人も、そういう投手戦は見応えあるんじゃないかな。日本では(所属が)ジャイアンツだけでDHなしだったけど、メジャーではDHでもやった。DHの方がやりやすい。打線に投手がいると、1アウト取れる楽さはあるけど、それを差し引いてもDHの方がいい。

    小島 でもその一方で、采配の駆け引きが生まれる。DH制なしの場合、そこが一番の面白さになるじゃないですか? 監督の手腕の見せどころですよ。

    宮本 そこは否定しない。やっている方は悩みどころでも、それが面白さにつながりますもんね。結局、DH制の有無で意見が分かれるのは、そこでしょう。でも、どちらを取るかって選択なら、DH制で力の勝負を追求した方がいい。

    上原 投手の立場だと、調子がいい時に代えられる心配もないし、打席とか余計な心配をしなくていい。“采配の妙”とか、チームの駆け引きで犠牲になるのは、できれば避けたい。

    宮本 巨人の原監督がセ・リーグもDH制の導入を提案しているけど気持ちは分かる。だって、ここ数年の交流戦や日本シリーズを見てもセはパに勝てない。野球のレベルを上げるなら、力勝負になりやすいDH制の方が絶対にいい。セの出身だけに、特にそういう気持ちが強くなる。小中高校生も、DHにした方が底辺が広がるんじゃない? 守るのが下手で、走るのが遅くても、DHがあればレギュラーになれる。打つ以外がダメな選手も、野球を続ける枠が増える。徹底的にバッティングだけをやって、ド肝を抜くような打者が出てくるかもしれない。

    小島 でも大谷のような二刀流は出てこないかもしれませんよ。

    上原 大谷は別格でしょう。普通は、プロのレベルで投手と野手の両方はできない。今までの野球の歴史を見ても、プロで両方をやれる選手なんていないんだから。それを基準にしたら始まらないでしょう。それに大谷も、今の二刀流がいいのか、何年か先を見てみないと分からないでしょ。確かに夢はあるけど、終わってみれば、どっちも大した成績を残せないかもしれないし。それに、打撃のいい投手がいたらDHにしなければいいだけでしょ。WBCも五輪もDH制を採用している。

    小島 では、セもパも交互にDH制にするのが一番いいのかもしれませんね。そうすれば“采配の妙”も見られるし、チームも同じように強くなる。

    宮本 おお、それがいいね。DHを採用するかしないかの選択なら採用だけど、交互にやれば均等になる。

    小島 でも交互にやると、毎年チーム編成が難しくなりますね。打つだけの選手の選手寿命が延びて、お金もかかりそう。

    上原 トレードとかオフの補強とかが活性化して面白くなるんじゃない? お金がかかる心配は、ファンには関係ないし、選手寿命が延びるのもいいこと。

    宮本 ファンあってのプロ野球。そこを一番に考えないと。でも小島さん、そういえばセの試合に来て「DHじゃないとつまらない」とか言ってませんでした?

    小島 (小さくうなずく)

    上原 思ってもいないことで、よく突っ込めますね。

    宮本 やっぱり文句の達人だな、この人は(笑い)。

       ◇    ◇    ◇

    ◆DH制度 MLBのア・リーグが73年に導入。ナ・リーグ人気に負けられないと、アスレチックスのフィンリー・オーナーが発案し、他のオーナーも賛成。観客は前年から200万人増え、打率、本塁打もアップと効果を発揮した。日本では2年後の75年、人気回復を狙ったパ・リーグが採用。打率は前年から8厘、本塁打も23本増え、投手も代打を出されることがなくなり完投数が197→302と1・5倍となった。パは昨年で導入から45年となったが、セは野球は9人でするものと、1度も採用には至っていない。

    DHで特に活躍した選手が門田博光(ダイエー)。79年に右足アキレス腱(けん)を断裂し、復帰して以降はDH専門に。全試合DHで出場した88年は、40歳で44本塁打を放ってMVP。DHで通算1376試合、370本塁打はともに歴代最多。DHでベストナイン4度も最多と、守備の負担のないDHのおかげで44歳までプレーした。



    引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200411-24100736-nksports-base

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